2005年月01,11日 (第1759号 )
新春組合員訪問
南光闘争・ニッパチ闘争
       運動を通じ、多くの仲間ができた
南光支部 Mさん


 「腕前はまだまだ。これからもずっと続けていきたい」。二年前から始めたテニスに病みつきになり、ほぼ毎朝、プレーしているというMさんは、勤続四一年の南光病院の調理師です。
「勉強が嫌い」という理由で中学を卒業後、すぐに一関市内の商店に就職。月千五百円の給料で、かき入れ時の十二月には夜中まで働かせられることも。転職を決意し、雇用主に告げると、給料は月給四千五百円までに跳ね上がったと言います。その後、先輩に誘われ、二年務めた商店を辞めて県立病院に就職。初任給は九千二百円でした。

組合の思い出 
 
 当時、組合には加入するのが当たり前で、誰に勧誘されるもなく就職と同時に加入。Mさんが、組合運動を始めるきっかけとなったのが「南光闘争」でした。
 公判の都度、傍聴券を確保するため、前日から裁判所の庭にテントを張り、泊まり込みを決行。公判では、不当逮捕された組合役員が堂々と組合活動の正当性を主張、多くの労働組合の支援を受け、裁判に勝利。最終的には、医療局長の謝罪文、処分の撤回、不利益の完全補償を勝ち取りました。
 また、「ニッパチ(看護師二人以上・月八日以内夜勤)闘争」でのストライキや、何度剥がされても屈しないで、自分たちの要求を貼り続けたステッカー闘争などを振り返り、「あの頃は若くてエネルギーがあった。恐いもの知らずだったから出来たのかもしれない。」と語ります。

一日一日を大事に 

 みんなを引っ張っていく立場になって、「勉強嫌い」だったことを少し後悔。「もっと勉強しておけば良かったかなぁ」と苦笑い。組合運動を通じて、たくさんの友人ができ、たくさんのことを学ぶことができた。何より人の立場でものを考えられるようになったことが大きい。でも、まだまだ学ぶことはいっぱい!本業の調理に関しても、さらなる技術を身につけ、患者さんにおいしい給食を提供したい。と意欲満々です。現在、特殊専門調理師の資格取得めざし、受講中とのこと。
 テニスのほかにスキーや登山も大好きで、富士山にも登頂したそうです。「一歩一歩、確実に達成していく充実感がいい。それと頂上にたどり着いたときの『一杯』が格別!」とのこと。今年定年を迎えるにあたっての抱負を尋ねると、「人生も登山と同じ。医療・福祉を削り、人よりも馬を大事にする今の県政をたたきつぶし、安心して暮らせる世の中にするため、今日という一日一日を着実に歩んでいきたい。」とお話してくださいました。

クラスの三分の二は女性でした
         写真には「安心も写します」
中央病院支部 Hさん、K さん
 
 かつては男の職場と思われていた診療放射線技師の世界に、次々と女性が飛び込み、県医労の組合員にも着実に増えています。中央病院で働くHさんと、Kさんもその一員です。
 二人は、まったく別の学校の卒業生ですが、同期採用で、それ以外にも共通点が。それは、岩手県生まれではないということ。Hさんは、身内の入院をきっかけに医師や看護師に関わる仕事がしたいと思い、鈴鹿医療科学大学へ。一クラス九〇人ほどで三分の一が女性でした。Kさんは、気象庁に入るか、医療系の仕事をしたいと漠然と思っていたそうです。医療では、医師、看護師、薬剤師、放射線技師しか思い浮かばず、消去法で放射線技師をめざし都立医療短大へ。一クラス四〇人で三分の二が女性。

就職難で岩手に

 彼女たちが卒業する前年度から、放射線技師の就職難の時代に入りました。出身県で募集している病院がなく、岩手県で募集していることを先輩や学校からの紹介で知り、医療局を受験、合格しました。大学等では三ヶ月もの病院実習もありましたが、仕事として働いた感想は、と聞くと「体力勝負」(二人とも)。いまでも大変な重労働だそうです。経験七年ですが、まだすべての部署には回れていません。技師としてめざすところは「写真屋ではなく、検査、写真の中身を知っている技師」(Kさん)、「患者の情報を分かりやすく写真に出す技師」(Hさん)で、マンモ(乳房撮影)では「安心も写します」と話してくれました。

新しい仕事に挑戦

 放射線被曝の不安は、との問いには、「ありません」ときっぱり。大学等では、生物学、計測学、法規学で被曝について学んでいます。「プロテクターをするし、自分でスイッチを押すので距離感もある」ので安心感があり、「器機の故障による事故も聞いたことがない」とのこと。ただし、RI(核医学)はちょっと不安だそうです。将来彼氏ができて、被曝の恐れがあるから仕事を辞めろと言われたらどうしますかと意地悪な質問をすると、「そんな人は選びません」(Hさん)。
 今年の抱負は、「血管造影に入りたい」(Hさん)、「新しいローテーションに入りたい」(Kさん)と仕事に意欲を燃やしています。将来は、地元に戻りますか、に対して「岩手県でずっと過ごします」(二人とも)。




● 今年こそ V字ターンで 勝利しよう(国民春闘の再構築)


●  無駄なダム もうケッコー コケコッコー(鶏だって怒ってる)


●  悪政の 終わりの時を 告げる鶏(ここ(今年)ケッコー)


●  ケッコーな 一年でしたと 言ってみたい(不況打開)


●  多数者へ 変革の夜明け 鶏が鳴く(今は少数者)