岩手県立軽米病院の大幅な縮小に反対し、その充実を求める意見書 |
岩手県医療局は、去る11月に、県立病院改革基本プラン(案)を発表し、経営改善としてサテライトシステムを導入し、大幅に施設再編・縮小をしようとしている。 このプランでは、県立刈る実亜病院はサテライト病院に位置づけられ、保健医療圏内の基幹病院の支援を受けながらプライマリケアや、慢性期医療などに対応するとされている。 また、医療圏毎の一般病床等の利用率を90%まで高める異にも重点が置かさ、二戸医療圏において3病棟分180床が縮減必要数と明記されている。 さらに、サテライト施設における入院食に係わる調理を外部に全面委託することも記している。 当町は、12,000余人が住居する広大な中山間地域に点在する集落からなり、高齢化率27.8%、高齢者のみの世帯が540世帯を数える状況にある。 今般の基本プランのとおり、もし実施されるとなれば、二戸医療圏内の180床削減は、一般病棟と療養病棟を有している県立軽米病院が対象になることが危惧される。 当町は、保健、医療、福祉活動を県立軽米病院と一体になって進めてきたところである。 今後、疾病の一次予防の重要性、高齢化のさらなる進行に伴うニーズの変化など、より一層の医療機関との連携強化が求められているとき、県立軽米病院の規模縮小は、町の保健、医療、福祉に大きな支障を来すことが懸念される。 また、高齢者のみの世帯をはじめとする交通弱者にとって、町外の病院利用は多額の費用を要することになる。 県立軽米病院の縮小により、入院、救急対応が不可能となった場合、町民にとっては、生命と暮らしに係わる深刻で重大な問題となる。 すべての町民の願いは、住み慣れた地域で生き生きと生活することであり。そのために医療は欠くことのできないものである。 よって、岩手県に置いては、地域医療の確保、病院経営の改善のために、医療スタッフの充実に努め、特に医師確保対策を強力に推進すること。 また、県立軽米病院の病床数を減少させることなく、病院機能の充実強化を強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規程により意見書を提出する。 平成15年12月18日 |
岩手県軽米町議会 |